無限の楽しみのスタンダードカバー。
チュニジア好きは間違いなく多いはず。
原曲はDizzy Gillespie&Frank Paparelli作曲。説明もいらないぐらいの名曲です。
暗がりで聞きましょう。
- Dizzy Gillespie
- Michel Camilo Trio
- Ettore Carucci(エットーレ・カルーチ)
- Roland Dyens
- Sylvain Luc
- 松浦俊夫
- Chaka Khan
- The Manhattan Transfer
- Metropolitan Jazz Affair
- Drumagick
- おわり
Dizzy Gillespie
オリジナル
ガレスピー作曲のオリジナル。よくこんなにかっこいい曲が作れるなと初めて聞いた時は思いました。ラテン系のアフロ・キューバン・ジャズと呼ばれる中米リズムを取り入れた、独特な雰囲気のある曲。メロディーの立ち上がりの音を集中させている感じは管楽器のためのフレーズな気もします。チュニジアはたしかアフリカに位置していたと思うのですが砂漠感というか、乾燥したようなイメージが伝わってきます。
Michel Camilo Trio
70℃ぐらいの暑さになるハイテンポチュニジア
ラテンピアノと言えば先生。特にこのテイクは激アツです。ライブによってソロも、アレンジも全く変わるところがジャズの良いところですね。超絶技巧なのにとんでもないスマイルで逆に怖い。音のタッチがダイレクトに脳に刺さります。
個人的にはラテンジャズの名手、Drのダフニス・プリエトのドラムソロも堪能して頂きたいです。
Ettore Carucci(エットーレ・カルーチ)
ヨーロッパジャズの透明感あるカバー
ヨーロッパジャズの時間だ!向こうのジャズは本当に綺麗な感じで演奏される方が多いですね。個人的なイメージですが常に周りに水があるような雰囲気です。洗練されていてどこか哀愁があるんですよね。
カルーチはイタリアのピアニストでおしゃれなおじさんです。プロフィール写真に、アップでストールを巻いている写真をのせているぐらいおしゃれです。
4歳からピアノをやってる彼ですが、その時からストール巻いてそう。
Roland Dyens
クラシックギターの超人カバー
超絶クラシックおじさん。 数々の神曲を残していった人で、クラシックギター奏者がジャズに興味を持つことになるぐらい、いいカバー。ディアンス自身ジャズ畑で、しかもチュニジア出身。そりゃ弾きますよね。
ギターを叩く奏法を使ったりと飽きのこない演奏。メロディ、伴奏、低音がはっきり独立している上に、それぞれ音色が違う凄さ。
この曲の収録されているアルバムはスタンダードカバーばかりですが、ディアンスのジャズカバーはハズレがないのでおすすめ。
Sylvain Luc
ナイロン弦の音を聞きたい人集まれ~
ガットギターと言えばシルヴァン・リュック。しかもこのトリオは全員ヨーロッパ系の大御所なので、向こうのジャズが好きな方は間違いなくハマるカバーです。Lucと言えばGodin、Godinと言えばLucですよね。Godin欲しくなる人(私です)が出るぐらい良いカバー。
テーマサビの崩した感じが何とも心地よい…。ジャズギターというと丸いコロコロした音を想像しがちですが、使っているのはナイロン弦なのでアコースティック感がより強くなります。そこにAndre Ceccarelliのシンバルの音が乗っかってきて最高。湖畔で聞くジャズです。
松浦俊夫
クラブ系のクールなカバー
松浦さんのアレンジがただただかっこよすぎるカバー。DJなのもあってかテーマ終わってからのボーカルソロで、音を戻して繰り返すような部分がめちゃめちゃ面白いです。
クラブジャズのスタイリッシュな雰囲気に、よくこのメロディを落とし込めるなとびっくり。ラテン感はないですが、ここまで夜のストリートが似合うカバーもないと思います。
Chaka Khan
ソウルフルなカバー
ソウルフルシンガーのチャカ・カーン。彼女が歌えば魂がこもらない訳がない。
ファンキーなアレンジに彼女の声が心に響きます。
特に注目したいのは曲半ばあたりの、シンセ(?)ソロです。ソロの入りからグッと感覚を鷲掴みにされ、そのまま持って行かれます。
The Manhattan Transfer
声の4重奏のみでチュニジアの夜をカバー
ジャズコーラスの4人組ですがポップなのもよく歌ってるので、ご存じの方も多いでしょう。アカペラでここまで聞かせてくれる彼らの実力は説明するまでもないぐらいです。タイトルにアナザーと付いているように普通とは一味違う、人体の不思議を楽しめます。
関係ないですが、彼らがカバーしたjaco-「Birdland」の80’代ライブ版は指パッチンがめちゃくちゃダサいです(良い意味で)。
Metropolitan Jazz Affair
アンダーグラウンドなバーでフレンチジャズを
じぃゃ~ず~と繰り返すコーラスに洗脳されそう。
ナイトクラブで延々と流れていそうな、HIPHOP感あるカバー。ちょっと斜に構えたような浮遊感はさすがフレンチ。とっても湿気が多そうなじっとりした演奏で、これぞクラブジャズ。ジャン・レノとかが捜査してるクラブとかで聞けそう。
とっても綺麗なのにじつはところどころ汚れている、そんなカバーです。
Drumagick
ドラムンベースでdkdkdkdkdkddk
変化球アレンジはブラジルのアーティストから。あのチュニジアがdkdkdkdkdkされています。
最初は普通に流れているだけですが、途中から猛烈にドラムンベースへと変化します。
dkdk部分はメロディは流れず、コード感のみ感じ取れます。低音がフレーズを繰り返す、いかにもなドラムンベースなので走り出したくなってdkdk。
おわり
どの曲もかっこいい。スタンダードから好きな人を見つけてその人のアルバムを買ったりすると、おのずと好きなジャズのジャンルがわかると思います。
にしてもかっこいい曲だ。
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