大体の人がベースは派手なことも出来ると説明する時スラップをしますよね。
ちょっとした披露の為なら案外簡単にできますが追求していくと、上手い人との差がとっても見えてしまうもの。
そして初心者や他楽器演奏者がなんとなくチャレンジしたがるテクニックがスラップ。
今回は「とりあえずスラップやってみたいなあ…」と思わせる吸引力のある超気持ちいいスラップがある曲マイナーから有名どころまでまとめてみました。
個人的なところから
スラップといえばこれ!とまではいかないですがこのスラップは気持ちいいな!と思った曲を挙げていきます。
あまり紹介されていなさそうなものが多いので新しい発見になると幸いです。
Lee Ritenour - Night Rhythms
【しっとりした大人なスラップ】
4:38~ベースソロ|ベーシスト”Melvin Davis”
スラップが上手いベーシストという話になると大体皆さん同じ人物を想像してしまいますよね。スラップを持ち味にしている有名ベーシストが多いので当然なのですが、このMelvin Davisはあまり話題にあがらない気がします。
超絶技巧でも超独特なフレーズを弾くでもないのに私の心をプルするのは、重いのに軽やかなスラップ。
ベースといえば基本的に軸を支える裏方的な立ち位置ですが、彼のベースは曲の表面部分にもデコレーションしているような器の大きさがあります。有名なスタジオミュージシャンなので割りと見かけます。
イントロのベースフレーズで「凄いグルーヴだ!」と驚くことでしょう。
フレーズ自体は初心者でも弾ける単純なものなのに、彼のように弾きこなすのはかなりの技術が要求されます。ゴーストノート聞いてるだけで作業が捗りますね。
「スラップといえばバカテクで激しい!」なタイプとは違ったしっとりした、優しさのあるスラップです。
Level 42 - Mr. Pink
【スラップはやっぱり手数だよ君】
ベーシスト”Mark King”
いつもベースがLEDで光り輝いているので、どんなに暗くても彼の存在感はいかんなく主張されていますね。
ウッテンが使うような右手のロータリー奏法ではなく、左手で弦を叩いて音をだす奏法とサム・プルの併用で音を出す男。
その速さから「マシンガンスラップ」という取ってつけたようなやや安直な呼び名がついています。
イントロでメインテーマをスラップで叩き出しそのまま曲が開幕する、とても勢いのある曲です。
重量感のあるベースではなくどちらかと言うと、スパパパパとスラップを浴びせるようなフレーズ。(弦が細いのもありますが)
ベースにスポットが当たって眩いテクニックが光りますね。
常に右手が何かしら動いている曲なのでとにかくノリノリでベースを叩きたいんだ!な人にはオススメの曲。他の楽曲もド派手なのが多いです。
激しいのも楽しいNE!
Dirty Loops - Over the Horizon
【楽曲と完全調和のきっちりしたスラップ】
ベーシスト”Henrik Linder”
ベーシストは6弦ベースを使用しておりパーカッションと完全にフィットしています。
テトリスなら全消ししているぐらいきっかり楽曲に合わせたベースフレーズを弾くベーシストで、6弦でかなり低い音を出していることもあり、再生環境によっては音程がわからない。(というか聞こえない)そのぐらいリズムセクションに溶け込んでいます。
スラップをメインに聞きたいなら「Just Dance(動画リンク)」がおすすめ。
曲自体は彼らのオリジナルではなくてスマートフォンGalaxyのイメージキャラクターに起用された時のGalaxyのテーマ曲をカバーしたものです。それより新曲早くだしt
アクセントとしてビシっと決めるスラップなので、常にスラップというより必要なところに盛り込む構成力重視のベースを聞きたい方にオススメ。フィルのスラップがとんでもなくセンスあります。
(ちなみに2017年はあの何でも屋のJacob Collierがカバーしています→動画リンク)
Nils Landgren Funk Unit - Funk for Life
【上品なファンクに、ッベンッベン!】
ベーシスト”Magnum Coltrane Price”
ヨーロッパ系のベーシストでスウェーデンで活動しています。
このバンドでの彼しか知らないのであまり語ることは出来ないのですが、長いキャリアに基づく安定したまさにベース的なプレイングだと思います。
他の曲でもスラップは披露しており、派手に連続で使うというよりかは締めとして用いているのかもしれません。
ヨーロッパ系なので綺麗にまとまったファンク曲になっており、他のパートの邪魔をしない上品なベースプレイが聞けますね。シンプルなフレーズでノリの良さが飛び出しすぎないようになっていて聞きやすい。
スラップもフレーズではなく一音に込めており、グルーヴを閉じ込めているように聞こえます。
ちなみにギターのAndy Pfeilerは小奇麗な感じですが、最近のライブを見てみるとアドリアン・フェローみたいにちょっとワイルドな感じになってました。
Federico Malaman - Happy
【有名曲のセッション】
ベーシスト”Federico Malaman”(左)
スラップのある曲ではなく、スラップがあるセッション映像。
Hadrien Feraudで思い出したのでベースセッションを紹介。
イタリア系ベーシストFederico Malamanの巨体から繰り出されるスラップはベースが痛めつけてられているような迫力。速弾き系スラップでメインメロディを演奏しています。
思いっきりはじいているようなパリッとした音で手癖がかなり音数が多い。
有名どころから
後半はベースプレイヤーなら誰でも知ってそうなジャンル問わずの紹介。
紹介されやすい曲なので既視感あるかも。サラッと紹介。
Victor Wooten - U Can't Hold No Groove
【バカテク】
ベーシスト”Victor Wooten”
テクニックからグルーヴから何から何まで異常に上手いベーシスト。
どんなベースプレイヤーからも尊敬されているであろう一つの頂点に立っているひとですね。
ベース演奏者以外からは正直何をやっているかよくわからないレベル。
とりあえず演奏できればあっと驚かせられる事間違いなし。
右手で叩きつけてリズムを取り曲の全体がはっきりしてノれる曲。
手元が見えやすいのでソロ動画を貼りました。でも普通の音源のほうがベースのフォデラのボアボア感が楽しめてよりウッテンを感じれると思います。
Marcus Miller- Run for Cover
【スラップの定番】
ベーシスト”Marcus Miller”
スラップと言えばこの人ですね。
スラップの擬人化と言えるぐらいスラップの有名人。
同じフレーズを演奏してもマーカスっぽく演奏できない。この迫力は本人の実力あってのものなんでしょう。
管楽器の華やかさに隠れないくらいの存在感のあるベース。
これでもかというほど安定しているのに、どうしてこうも心躍るベースが弾けるのか。
親指をひたすらダダダダと叩きつけて勢いを殺さず場を持続させるソロが印象的。
たまに力でなんとかするところも好きです。
Red Hot Chili Peppers - Higher Ground
【スラップ!!】
ベーシスト”Flea”
有名バンドのstevie wonderの楽曲カバー。
フリーのスラップならtell me babyとかcan’t stopとかいろいろあるじゃないか、と声が聞こえてきそうですが、いい意味で勢いだけの何も考えてないですよ感が全開なので選びました。
今まで紹介したベーシストとは違ったスラップの仕方をしており、体全体の動きも相まってロック映えする激しい動作。
曲はストレートに突進するようなまさにロック!という感じで盛り上がります。
おわり
有名所が少なすぎた気もしないでもない。
8は中途半端なのでそのうちキリよく10個に更新しておきます。