そや!
最近は4つ打ち流行ってるから、エレクトロにお経のせたろ!
まあかなり昔のグループなんですけどね。
お経が音楽になりました。
和風エレクトロバンザイ!
※TOP画像はPhoTones_TAKUMAさんより かっこよすぎる坊さん。
- お経・読経をダンスミュージックに
- uttara-kuru(ウッタラ・クル)とは
- 「祈 PRAYER」はお経をふんだんに取り入れた意欲作
- 「風 EAST WIND」は民謡和風を取り入れた和風曲アルバム
- CDに「お香」がついてくる(とてもいい匂い)
- おわり
お経・読経をダンスミュージックに
しょく~せい~せい~く~し~ほ~さ~~い
はい。お経です。
こりゃ現世に未練がある私でものりのりで成仏してしまうわ。
ハコユレしながらフロア一体極楽行きだわ。
にしても超しびれる深みのあるリリックだぜ!
ここまで考えさせられる歌詞ってないですよね!だってお経だもの!
歌詞は「理趣経」。
歌詞の内容は男女の肉体的な付き合いを肯定しますよ、といったもの。
なかなか挑戦的な歌詞だなぁ。
uttara-kuru(ウッタラ・クル)とは
ということで、お経をポップでのりのりミュージックにした「uttara-kuru」さんの紹介です。
「uttara-kuru」は京田誠一と吉岡一政という二人の日本人からなるエレクトロ系のユニット。
エレクトリックな曲にお経を取り入れるなど、日本独自の伝統文化を近代の音楽と融合させたチャレンジャー。
でもよくよく聞けばお経って一定のリズムで唱えあげますし、木魚も4つ打ちで叩くしで合うのは納得。
音の高さがある程度一定で、伴奏やバックの音に動きを与えて作るタイプのダンスミュージックにはぴったといえばぴったり。
この試みは新しい!と思われたかもしれませんが、実は活動していたのは1999年あたり。なので全然新しくない紹介です。
オムニバスで他の作品に参加したりはしていますが。
現在出しているCDは
「祈 PRAYER」
の二枚のみ、後で軽く紹介します。揃えやすい。
和風な曲を求めているかたや、ダンスミュージック好きな僧侶におすすめ。
ちなみにアーティスト名である「uttara-kuru(ウッタラクル)」の意味は、極楽的な感じです。(仏教の世界観での北にある島だそうです。)
「祈 PRAYER」はお経をふんだんに取り入れた意欲作
1stアルバム。
まさかお経をエレクトリックに取り入れるとは…しかもめっちゃいい曲やんけ!
な衝撃のアルバムです。
三味線や尺八などの和楽器、シンセサウンド、そしてお経。
夢みたいなコラボで作り上げられる世界は、貴方に極楽浄土サウンドをお届けします。
別に奇をてらったようなものでもなく、読経を音楽に昇華させたものなので聞きやすいです。
お経を覚えたい新人坊さんも満足できるはず。
おすすめを少しだけ紹介
全曲おすすめですが特に好きなのを紹介。どの曲も仏曲だもの。
※CDがもう手元になく音源のみのため何のお経かは不明です申し訳ありません。
Mendicant Priest
最初に紹介した曲と比べるとやや落ち着いた雰囲気。
たんたんとしたお経を音によって周りを囲んでいく、といったイメージでしょうか。
これはお経のいつまでも終わることがなさそうな、不変で退屈な印象を上手く活用している気がします。代わり映えしない音もちゃんと音楽になるんですね。
調和が見事で高レベルでまとまっており、アンビエントな楽曲。
Nightpiece
ややブラックミュージック寄りのお経曲。お経なのにラップみたいに聞こえてきます。
クラブ・アシッド系な匂いを放ちながらしっかりお経。
だぼだぼの服を来て、金ピカネックレスをした坊さんが読み上げている。
そんな読経。
しっとりしたお経を聞きたい方におすすめ。
「風 EAST WIND」は民謡和風を取り入れた和風曲アルバム
2ndアルバム。ジャケット写真のように日本の風を感じます。
1stのようにお経は出てきませんが、民謡・和楽器をメインに捉えたオリエンタルなアルバム。
和楽器や日本的な曲が好きな方には非常におすすめです。
和テイストなエレクトロミュージックも収録されてますが、和を感じれる楽曲が揃っており、個人的にはポップな和風音楽アルバムの最高傑作だと思います。
(日本音楽あまりしらないだけですが。喜多郎好きはハマるはず)
エレクトロというより日本民族的な音楽に近いので、エレクトロ系が苦手な方も一度聞いてみてください。
このアルバムのおすすめ曲
Winter Dance
自然と共にある日本を感じる傑作曲。
Uttara-Kuruの中で一番人気のある曲。私もこの曲が一番好きです。
この曲のためだけにアルバム買ってもいいぐらい。
日本の広がりのある土地、自然に生きている情景を想起させるまさに日本な楽曲。
メインメロディーにところどころ入るプラルトリラー的(?)な音使いは民族チック。
後半からの盛り上がりは、険しい山を力強くのぼっている感じがして熱いです。
楽器が徐々に集結していく様は圧巻。
音の風が旅へと連れて行ってくれるよう。
Niigata Okesa
民謡の「新潟おけさ」をエレクトロな音色と共に歌い上げます。
おけさの声をまくり上げるような歌い方と、加工された音色が混じり合って綺麗にまとまっていますね。
いい~ぃい~みたいな部分と、電子音楽でよくあるピッチをいじるテクニックが少しかぶるような気もします。
ポップよりなアレンジですがしっかり和楽器が使われていたりするので、不思議と日本感が抜け切らないのが素晴らしい。
Flowers, Birds, Winds & Moon
アルバムの1曲目の楽曲。あえて1曲めを最後に紹介。
同タイトルの曲がアルバムの最後にエピローグ版として入っています。
この曲の面白い所は民謡・シンセ・三味線・等の楽器の音が一つの曲というより、それぞれ別の場所、時で演奏しているように流れて行くところです。
次曲からまとまりのある曲が流れるわけですが、それぞれの曲に感じる印象的なイメージがこの曲に散りばめられています。
楽曲たちの思い出を駆け巡るような、このアルバムの頭に位置する曲はそんな曲。
1週目に聞いた時と2周目聞いた時で感じ方が違うのが良い。
ライナーノーツにも書かれていましたがまさに走馬灯のような曲。
CDに「お香」がついてくる(とてもいい匂い)
そしてこれは全国の仏教徒歓喜のおまけなんですが、
なんとCDにお香が付いてきます。
「風 EAST WIND」のCDは手元に残しているので引っ張り出してきました。
これです↓
画像上部にある紫色の棒がお香。
こういうCD買う人ってやっぱり和テイストを求めている人が多いはず。
そのなかでこんなサプライズされた日には…なぁ?
パッケージを開けた時に香る日本の空気…風流ですなぁ。
マジ煩悩なくなるわ~。
こちらを見てください。
貴方は見たことがありますか?
CDに「お香の取り出し方」の説明書を添付する音楽アルバムを。
何よりすごいのはこのCD買ってから9年ぐらい経つんですが、
お香がまだいい匂いする。
どんだけコスパと持続性いいんだよこれ!
アロマとか西洋かぶれな物を買っているOLは、それを今すぐ窓から投げ捨ててお香を買ってくるんだ!
時代はお香だ!
急げ!
おわり
アルバム数枚出して見なくなった彼ら。
もっとじゃんじゃん曲を出して欲しいのですが、ユニットとしての活動はもうないのでしょうか…。
そして音源をMP3化してCD減らしている私ですが、このCDとは別れられそうにないです。
曲はデータで買う派の方も、このアーティストはアナログ買いな方がいいかも。
試みはとても面白い上にお経ソング以外もいい曲ばかりなので皆さん聞いてください。
お経を4つ打ちで聞けるのは「uttara-kuru」だけ!
お香がついてくるCDがあるのは「uttara-kuru」だけ!
色即是空、空即是色!
好きな音楽まとめてます↓